「TOCマーケティング」は、エリヤフ・ゴールドラット博士(Dr. Eliyahu M. Goldratt)が提唱した“制約条件の理論(Theory of Constraints, TOC)”をマーケティングの分野に適用する考え方です。
以下、ご理解いただきやすいように「TOC」と「マーケティング」の2つにわけてご説明してから、「TOCマーケティング」について図解します。
TOC(制約条件の理論)とは?
TOCは、生産管理やその改善のための理論体系として、上述のとおりエリヤフ・ゴールドラット博士(Dr. Eliyahu M. Goldratt)により提唱されました。生産工程のボトルネック(制約)に集中して改善活動を実施することにより、単位時間あたりの生産量を向上させるという考え方で、ベストセラー『The Goal』(邦訳『ザ・ゴール』ダイヤモンド社刊、2001年5月)により世界中に広まりました。
その後、実践した企業などから劇的な成果が多数報告され注目されており、いまでは生産管理の分野に止まらず、企業の経営改善にまで適用できる手法へと発展しています。
マーケティングの定義について
もう1つの「マーケティング」は、立ち場や状況によってさまざまな定義がなされていて混乱しがちな概念ですが、TOCマーケティング研究所では、「マーケティング」を
市場創造のプロセス
と定義します。
ここでいう「市場」とは“価値交換の場”です。マーケティングはそれを創り出すプロセスということになります。
TOCマーケティング
「TOC」と「マーケティング」のそれぞれについて、上記の説明を踏まえてコンセプト図をご覧いただければ、「TOCマーケティング」の考え方をご理解いただきやすくなるかと思います。

TOCマーケティング・コンセプト図
見込み客との出会いや、顧客化、その後の継続的なコミュニケーションなど「市場創造のプロセス」を個々のビジネスごとに整理し、うまくいっていない部分、すなわちボトルネック(制約)を発見して、それを改善するための視点として役立ててまいります。
図の「リソース」は経営資源、すなわち「ヒト・モノ・カネ・情報」などと表現されるもので、「スループット」は設定した目標(「顧客数」や「客単価」、「売上」など)に対する単位時間あたりの成果です。
TOCマーケティング研究所では、うまくいっていない部分に着目することで、貴社のマーケティングプロセスの改善をお手伝いいたします。